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リレーINTERVIEW

ビジネスシーンでのEメール!特別インタビュー第19回 横尾 靖氏

ちょっとお休みをいただいたリレーインタビューですが、今回は第12回インタビューに登場していただいた、木津茂理さんからのご紹介で、主に表装の材料である和紙や裂地を扱う株式会社マスミの横尾靖さんです。
「表装」というと掛け軸や屏風を思い浮かべますが、実はもっともっと文化や生活に密着した身近なものなのです。表装だけではなく、「金銀箔」「和綴じ」教室など、広く活動している横尾さんにお話を伺いました。(09/1/29)

表装について教えてください。

日本画や書を保護して、布(裂)と和紙を使って更に引きたてるように作り上げることを表装と言います。茶室などにある掛け軸や、屏風などが一般的ですが、襖も表装の仲間です。マスミでは、西陣裂地や和紙などの表装の材料を数多く扱っています。ボストン美術館、大英博物館など海外の美術館やギャラリーにも日本のものがたくさん流出しています。それを仕立て直す時にこの布(裂) が必要になるんですが、何とか復元できないか?と、問い合わせをいただいて織ってあげたり、直接ここへ買いにいらっしゃったりします。
京都には表具を専門に扱っているところもありますが、西陣裂地を織る人が少なくなって、このままではなくなってしまうので、できるだけこういう布(裂)を一般の方にもご紹介して、いい表具を見てもらえればと思っています。アメリカやロシアへ、巨大な掛け軸を持って行って、パフォーマンスをより際立たせる舞台の背景の演出もしています。見ていただければ、掛け軸ってかっこいいなと感じていただけると思いますよ。

一般的に知られていないのではないでしょうか?

表装は日本の文化としても大変なものなんです。しかもモダンですよね。西洋文化の方がいいと思われがちですが、古いものを見ると、日本ってモダンだし、こういったもののセンスがあることがわかります。ところが、ごく一部の人たちだけに使われ、一般にきちんと紹介されていないのがこうした文化がなくなってしまう一つの原因になっています。もっと触れる機会があれば、こういう布(裂)を使ってみたいと思う人が出てくると思います。掛け軸じゃなくても、袋物とか普通の生活道具として使えます。そういう存在すら知らない人が多いので、どんどん紹介して使ってもらいたいですね。

日本の文化を日本人が知らないようになっていますね。

表具の中で大事なのは物事を熟成させるということです。時間をかけることの素晴らしさってあるんですよね。今の時代は何でもインスタントに早くできるけれど、元々日本人は時間をかけていたんです。 例えば「腐る」って言葉がありますが、これは決して悪いことではないんです。腐らせること、つまりは「熟成」させることなんです。うちは昔は、ふすまの縁とか屏風の縁に塗る、漆を扱っていたんです。漆を塗ったものは室(むろ)に入れておかなければいけない。光も通さない、風も通らない部屋に置いておくとこによって熟成させて落ち着かせるわけです。
和紙も漉いたばかりの時って赤ちゃんと一緒でまだ弱いんです。どんなにいい材料を手漉きをしてもまだ赤ちゃんなんです。これが、3年、5年とたつうちにだんだん締ってきていい紙になるんです。ですから私たちが使う紙も最低3年、5年寝かせた紙を使います。漉いたばかりの紙を使うととても弱い。そうやって時間をかけて熟成させてやって育てていくという考え方が和の中にはあるんですね。
それと、表装は作品や主役を引き立てるもので、決して自分が前面にでるものではありません。何でも自分が一番ということより相手を思い引き立てる調和がとても大切です。その辺にも日本の文化が感じられますね。

茶室を屏風で作られたと伺いましたが?

いろんな屏風を作りましたが、最後に屏風で茶室を作ろうと思ったんです。
実は今から250年前にこれを作った人がいるんです。それを実際に国立博物館で見て、感動して何とか今の技術で復元できないかと思い、四人の職人で作ってもらいました。直接手を触れることはできないのですが、博物館に何度も足を運んで、目測でサイズを測り、材料は私が用意しました。すでに一つはお寺に収めましたし、貸出しも注文も受けます。組立式の茶室は結構あるんですが、屏風というのはないんです。これは日本の職人の技ですね。
屏風ですから、3つの薄い箱に収納されて、簡単に運べるので、どこででもお茶を楽しむことができますから、室内に限らず野外に持って行くこともできます。和紙に柔らかく包まれていると心が落ち着くんです。究極の贅沢ですよね。

表装以外にもいろいろな教室がありますね。

先ほどお話しした、漆のための室を改造して作った「スペース室」では、篠笛や日本舞踊、太極拳の教室を、隣の道場では表装から和綴じ、書、金銀箔砂子細工などの教室も行っています。壁には和紙を張りました。和紙は空気を流通してくれるし、悪いものも吸ってくれます。下張りを3回もやっているから手間はかかります。でもそういう手間をかけることがいいんです。
糊を塗ったら乾くのを待つ、乾燥させる、熟成させる、それが大事なんです。それが今の日本に一番欠けているところだと思います。すぐに結果を求めるから職人の技術が評価されなくなってしまうんです。今のものは作った時が一番いいけどすぐ壊れます。私たちが作っているものは作った時は赤ん坊なんですが、時を経てだんだん良くなる、そういうものが本物なんです。
人間関係も同じで、時間をかけてお付き合いして、お互いを知る、じっくり馴染む、そういうことが大事だと思います。そういうことを若い人たちに少しでもわかってもらえたらと思います。


横尾靖氏

横尾 靖さん
掛け軸や屏風など表装と呼ばれるものの仕立て、修復を幅広く行う傍ら、日本画家アラン・ウエストさんと共に、ニューヨーク、上海、オランダなどで、能や創作舞踊の舞台美術を掛け軸を使って演出するなど、積極的に日本文化を国内外へ発信する。
また、ジャンルを超えて、もっとみんなが協力しあって文化を創造し楽しみ、伝えていこうという『ゆらび』の理事も務める。



第18回特別インタビュー 小山内秀友 氏

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